ある所に一匹の兎がいました
兎はお腹が減っていて、餌を探しに出かけました
兎は目の前にあった餌に
食いつこうとして、その餌を食べられる事を信じて、食らいつきました
でも、その餌を食べきれなかった様です
兎は餌の食べ過ぎでお腹を壊してしまいました
その兎が食べた物は愛でした
愛を食べた兎はその味の虜になりました
こんなに綺麗で、美味しくて
食べても食べても、尽きることはないと喜び、食べ続けました
でも‥‥ある日、兎は食べ過ぎて疲れてしまいました
それでも、その味の虜になってて‥‥食べる事を辞められませんでした
兎が食べた愛は麻薬でした
兎の愛は甘い毒でした
────可哀想に
兎の愛は甘い毒で、麻薬────
食べたくなくても、食べてしまう‥‥
あの時、餌(愛)を食べなければ、きっとその虜にも疲れる事も無かったのに
それでも、兎は愛(餌)を食べる事を辞められず‥‥
その兎の様子に気づく人達は誰もいませんでした
‥‥いいえ?誰も兎を見ようとしなかったのです
まるで、蜘蛛の巣に絡め取られた蝶の様‥‥
蜘蛛に食べられるのを待つだけ。誰もその様子を気にも止めない‥‥
それが〝普通である事〟の様に‥‥
いつから、それが普通になったのでしょうか
────普通って残酷ですね
‥‥兎は誰も助けてくれないので、愛(餌)を食べながらこう思いました
愛って儚くて、綺麗で、美味しいのに‥‥
愛って疲れて、辛いのに‥‥
なのに、どうして私は食べる事を辞められないの‥‥?
好きだからそうなのかしら?
それなら、食べ続ければいいの?
でも、もう食べきれないわ‥‥
だけど、離したくないの‥‥
────兎は餌(愛)の虜になってしまって
いつ食べたのか、何故辞められないのか
何故その餌(愛)を離したくないのか分からずに
今日もまた食べながら、時に鳴いて誰かが気づいてくれます様にと
時に泣いてもう何に謝ればいいかも分からずに食べてしまってごめんなさいと‥‥
兎はそう過ごしました────
────そんな可哀想で、哀れで
無知だった為に招いてしまった兎の愛の物語
依存した恋と、疲れてしまった日々と、それでも、愛した愚かな兎の物語
ただ、兎の願いはたった一つだけだったみたいです
それが欲しくて、叶えたかっただけなのに
その兎の願いとは‥‥
誰でも思う願い事────
────私はただ、幸せになりたかったの
だから、目の前にいたあの人に惹かれて恋したわ
それでね?
幸せなのに、おかしいのよ
分からないけど、疲れちゃうの
分からないけど、辛いの
でも、好きだから居るわ
あの人は私を裏切るけど、でもいいの
それでも、私は────
そう、兎は言い続ける
そう、兎は鳴き(泣き)続けて
それは本当の幸せなのでしょうか?
それとも、不幸なのでしょうか?
────それは見ているあなたが決めること
果たして、兎の本当の心は────
兎の心はどこへやら
誰も分からず、誰にも知られず、ひっそりと
兎は何がしたかったのでしょうか
それは兎自身にも理解も出来ません
ある日、兎は逃げました
この餌(愛)は自分にはとても危険だと判断したからです
‥‥でも餌(愛)は兎を捉えて逃がさない
餌(愛)の方もまた、依存していたのです‥‥
‥‥あぁ、兎も餌(愛)も
逃げて、追いかけて
追いかけては、逃げて
いつまで繰り返せば、この愛に終わりは来るのでしょうか
そう、兎も餌(愛)も〝いつの間にか、終わり〟を望んでいたのです
当人達は自覚無しに、気づかずに
‥‥兎も餌(愛)も終わりの言葉は口にしませんでした
終わりを望んでいるけれど、終わって欲しくないと離したくないと想っていたからです
不思議ですよね?
終わりたいのに、終わりたくないなんて
ほんと、愚かでお馬鹿な兎と餌
そうやって醜く足掻いて
でも、いずれはやって来ると分かってました
‥‥そしてついに、兎と餌(愛)はそれを口にしました
お互いの為に離れましょう、と‥‥
お互いに虜になってて、依存してて
でも、一緒に変わる為に、変える為に
兎と餌(愛)は辛そうにそれを口にしてみました
────せめて、良い終わりにしたい
兎と餌(愛)はそう想って
同時にまた言いました────
「ごめんなさい」
「ありがとう」
「さようなら」
そのごめんなさいは、愛に終わりをはっきりと告げる為に、お互いに言った言葉
そのありがとうは確かに幸せな時も思い出もあって、嬉しさから、言った言葉
そのさようならは、きっとこの先はお互いにそれぞれ幸せである様にと言った言葉
そうして、兎と餌(愛)は離れました
この愛に見ているあなたは幸せな方だと言ってあげますか?
それとも、見ているあなたはただの不幸だと罵りますか?
どちらも正解で不正解
でも、ある日‥‥ある人は愛に迷う兎に言いました
きっと、その愛に正解はないんじゃない?
だけど、その愛は大切に忘れずに抱きしめておきなさいよ
‥‥何故かって?
だって、その愛があるから、今のあなたがいて
私と関わってくれてる
大事なのは正解か不正解かじゃなくて
忘れずに今を生きていくことだと私はそう思うわ
それに許されないか、許されるかとかってね?
それってあなたが決めることで、誰かに言われたり、決めつけられたりすることじゃないし
もっと肩の力抜いて生きなさい
その愛に対しての自分の答えなんて、正解なんて
焦らず出してもいいんじゃない?
ただ、そう言ってくれた人は兎を抱きしめて
ただ、兎はそう言ってくれた人に抱き着いて
受け止めて、受け入れあって
余計な言葉は口にせず
暫くずっと‥‥そうしてました
‥‥ふと、兎の涙が止まる頃に
抱きしめあった兎と抱きしめたその人は
離れて、見つめて
ただ一言づつ、お互いに言いました
「ありがとう」
「いいのよ」
‥‥お互いに一言ずつ
たった、それだけですね‥‥
救われたかも、救ったかも分からずに
そして、兎はもう餌(愛)は食べないと誓って
そして、言ってくれた人は立ち去り
そうして物語は幕を閉じました
あぁ、そうそう‥‥
餌(愛)は行方知れずだそうです
そしてたまに、兎はふと────
────あの愛を思い出すそうです
あの餌(愛)は今どこに、有るのだろう
あの日々は、何だったのだろう
あの頃は愛も幸せも本当はよく分かってなかったのかもしれない、と‥‥
でも、気にしても仕方ないとそう思い直し
兎は恋せず、愛せず、愛さず
でも、あの時よりは、ずっと笑顔に
兎は過ごしてるみたいですよ
なんて、悲愛の物語
物語は、今度こそ‥‥以上になります
兎はお腹が減っていて、餌を探しに出かけました
兎は目の前にあった餌に
食いつこうとして、その餌を食べられる事を信じて、食らいつきました
でも、その餌を食べきれなかった様です
兎は餌の食べ過ぎでお腹を壊してしまいました
その兎が食べた物は愛でした
愛を食べた兎はその味の虜になりました
こんなに綺麗で、美味しくて
食べても食べても、尽きることはないと喜び、食べ続けました
でも‥‥ある日、兎は食べ過ぎて疲れてしまいました
それでも、その味の虜になってて‥‥食べる事を辞められませんでした
兎が食べた愛は麻薬でした
兎の愛は甘い毒でした
────可哀想に
兎の愛は甘い毒で、麻薬────
食べたくなくても、食べてしまう‥‥
あの時、餌(愛)を食べなければ、きっとその虜にも疲れる事も無かったのに
それでも、兎は愛(餌)を食べる事を辞められず‥‥
その兎の様子に気づく人達は誰もいませんでした
‥‥いいえ?誰も兎を見ようとしなかったのです
まるで、蜘蛛の巣に絡め取られた蝶の様‥‥
蜘蛛に食べられるのを待つだけ。誰もその様子を気にも止めない‥‥
それが〝普通である事〟の様に‥‥
いつから、それが普通になったのでしょうか
────普通って残酷ですね
‥‥兎は誰も助けてくれないので、愛(餌)を食べながらこう思いました
愛って儚くて、綺麗で、美味しいのに‥‥
愛って疲れて、辛いのに‥‥
なのに、どうして私は食べる事を辞められないの‥‥?
好きだからそうなのかしら?
それなら、食べ続ければいいの?
でも、もう食べきれないわ‥‥
だけど、離したくないの‥‥
────兎は餌(愛)の虜になってしまって
いつ食べたのか、何故辞められないのか
何故その餌(愛)を離したくないのか分からずに
今日もまた食べながら、時に鳴いて誰かが気づいてくれます様にと
時に泣いてもう何に謝ればいいかも分からずに食べてしまってごめんなさいと‥‥
兎はそう過ごしました────
────そんな可哀想で、哀れで
無知だった為に招いてしまった兎の愛の物語
依存した恋と、疲れてしまった日々と、それでも、愛した愚かな兎の物語
ただ、兎の願いはたった一つだけだったみたいです
それが欲しくて、叶えたかっただけなのに
その兎の願いとは‥‥
誰でも思う願い事────
────私はただ、幸せになりたかったの
だから、目の前にいたあの人に惹かれて恋したわ
それでね?
幸せなのに、おかしいのよ
分からないけど、疲れちゃうの
分からないけど、辛いの
でも、好きだから居るわ
あの人は私を裏切るけど、でもいいの
それでも、私は────
そう、兎は言い続ける
そう、兎は鳴き(泣き)続けて
それは本当の幸せなのでしょうか?
それとも、不幸なのでしょうか?
────それは見ているあなたが決めること
果たして、兎の本当の心は────
兎の心はどこへやら
誰も分からず、誰にも知られず、ひっそりと
兎は何がしたかったのでしょうか
それは兎自身にも理解も出来ません
ある日、兎は逃げました
この餌(愛)は自分にはとても危険だと判断したからです
‥‥でも餌(愛)は兎を捉えて逃がさない
餌(愛)の方もまた、依存していたのです‥‥
‥‥あぁ、兎も餌(愛)も
逃げて、追いかけて
追いかけては、逃げて
いつまで繰り返せば、この愛に終わりは来るのでしょうか
そう、兎も餌(愛)も〝いつの間にか、終わり〟を望んでいたのです
当人達は自覚無しに、気づかずに
‥‥兎も餌(愛)も終わりの言葉は口にしませんでした
終わりを望んでいるけれど、終わって欲しくないと離したくないと想っていたからです
不思議ですよね?
終わりたいのに、終わりたくないなんて
ほんと、愚かでお馬鹿な兎と餌
そうやって醜く足掻いて
でも、いずれはやって来ると分かってました
‥‥そしてついに、兎と餌(愛)はそれを口にしました
お互いの為に離れましょう、と‥‥
お互いに虜になってて、依存してて
でも、一緒に変わる為に、変える為に
兎と餌(愛)は辛そうにそれを口にしてみました
────せめて、良い終わりにしたい
兎と餌(愛)はそう想って
同時にまた言いました────
「ごめんなさい」
「ありがとう」
「さようなら」
そのごめんなさいは、愛に終わりをはっきりと告げる為に、お互いに言った言葉
そのありがとうは確かに幸せな時も思い出もあって、嬉しさから、言った言葉
そのさようならは、きっとこの先はお互いにそれぞれ幸せである様にと言った言葉
そうして、兎と餌(愛)は離れました
この愛に見ているあなたは幸せな方だと言ってあげますか?
それとも、見ているあなたはただの不幸だと罵りますか?
どちらも正解で不正解
でも、ある日‥‥ある人は愛に迷う兎に言いました
きっと、その愛に正解はないんじゃない?
だけど、その愛は大切に忘れずに抱きしめておきなさいよ
‥‥何故かって?
だって、その愛があるから、今のあなたがいて
私と関わってくれてる
大事なのは正解か不正解かじゃなくて
忘れずに今を生きていくことだと私はそう思うわ
それに許されないか、許されるかとかってね?
それってあなたが決めることで、誰かに言われたり、決めつけられたりすることじゃないし
もっと肩の力抜いて生きなさい
その愛に対しての自分の答えなんて、正解なんて
焦らず出してもいいんじゃない?
ただ、そう言ってくれた人は兎を抱きしめて
ただ、兎はそう言ってくれた人に抱き着いて
受け止めて、受け入れあって
余計な言葉は口にせず
暫くずっと‥‥そうしてました
‥‥ふと、兎の涙が止まる頃に
抱きしめあった兎と抱きしめたその人は
離れて、見つめて
ただ一言づつ、お互いに言いました
「ありがとう」
「いいのよ」
‥‥お互いに一言ずつ
たった、それだけですね‥‥
救われたかも、救ったかも分からずに
そして、兎はもう餌(愛)は食べないと誓って
そして、言ってくれた人は立ち去り
そうして物語は幕を閉じました
あぁ、そうそう‥‥
餌(愛)は行方知れずだそうです
そしてたまに、兎はふと────
────あの愛を思い出すそうです
あの餌(愛)は今どこに、有るのだろう
あの日々は、何だったのだろう
あの頃は愛も幸せも本当はよく分かってなかったのかもしれない、と‥‥
でも、気にしても仕方ないとそう思い直し
兎は恋せず、愛せず、愛さず
でも、あの時よりは、ずっと笑顔に
兎は過ごしてるみたいですよ
なんて、悲愛の物語
物語は、今度こそ‥‥以上になります
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